週末農家の薦め
ブルーベリーの栽培学校へ入って頂く前に体験入学をして頂いています。生徒さんの事業計画を一通りお聞きし、僕からもアドバイスをさせて頂きます。よく伝えさせて頂いていることの一つとして、ブルーベリーの品目は果樹。収支が確実に安定するまでには、定植をして8年はかかりますとお伝えしています。一般の野菜のように種を蒔いて数ケ月後に収穫、そして、現金化とはなりません。最短でも果実がそこそこ収穫できるのが4年目以降。それまでは売上がない年を過ごすことになります。だから伝えます。ブルーベリー園を開園したからと言って、今の仕事は辞めないで下さいねと。
休日だけの農家でいいのです。週末農家です。
8年して収穫高も上がり収支が安定してきました。安定してきたからと言って、すぐに専業農家になる必要もないのです。ライフスタイルに合った週末農家でいいんです。恥ずかしいことでもないのです。月に会社で働いた分は必ずお給料と言う対価が入って来ます。安定そのものですよね。そして、畑で収穫したブルーベリーがボーナスになるのです。
ブルーベリーは管理作業に手間がかかりません。栽培のポイントを外さない限りは、休日と有給休暇の中で十分に管理作業ができます。栽培本数が500本を超えると話が違ってきますが、いきなり500本の栽培はできませんし、休日+有給の組み合わせで管理作業はできますね。
そして、週末農家の利点は規模を追うことがないので天候によるリスクがほぼないです。僕が週末農家ならブルーベリー30本~50本、そして、畳10畳もしくはその倍くらいの小さな畑で季節の野菜を作る。販路は道の駅や直売所+マルシェの出店で売切れ御免でOK。規模が小さいから少量、多品目、高品質な農産物の栽培が可能。だから、消費者ニーズに合う農産物の栽培に素早く対応ができるのです。そこが最も魅力的な所。ニッチなセグメントを狙えるのです。
それから、
余力が十分あるので(ブルーベリー+畑で作った野菜)で料理やお菓子に結びつける。キッチンや調理器具、こだわりの道具全部ひっくるめる。ライフスタイルを織り込みインスタグラムやブログで情報発信。すべて、誰から見てもお洒落に見えるビジュアルで農園センスを売り込む。そんなビジネスモデルを描きます。関連させるものは料理やお菓子がすべてではないですよ。小屋や農具、作業着アイテム。ブルーベリーに関連できるものは、まだまだたくさんありますよね。
で、
ここでキーポイントとなるのはお洒落な農園センスをいかに価値ある情報に化けさせられるかです。価値ある情報を出せば人が集まります。そして、価値ある仕事がやって来ます。ここが肝。そして、また、ブルーベリーは利用価値が高い果実です。果実そのものを販売するだけが商売ではないのです。そこはニーズからなるアイディアですね。
ブルーベリーはセンス×デジタルで商売する果実。規模が小さい週末農家だからこそ始めやすい経営戦略ではないでしょうか。楽しくなりますよこの経営は。