ブルーベリー栽培学校

Blueberry School

栽培技術

「ブルーベリーの害虫」

ブルーベリーは無農薬で栽培できる。僕もこの言葉を信じていました。しかし、2003年の摘み取り園・開園時になるとブルーベリーの葉の裏にギッシリとイラガ虫が発生したのです。以後、コガネ虫、毛虫、カイガラ虫、カミキリ虫とブルーベリー畑には害虫が住みつきました。高温多湿な日本、園内外の環境整備、樹の成長。それらに伴い風通しも悪くなり害虫が住みやすい環境が整ったからです。この授業では、ブルーベリー園にやって来る害虫が及ぼす影響と対策を伝えます。
イガラ虫
イラガ虫は幼虫がブルーベリーの樹の表面に殻に覆われた繭を作り越冬します。越冬中は固い繭の内部に生息しているので、農薬は効かないでしょうね。僕は、初年度に至っては巣を見つけ幹で越冬するイラガ虫を捕殺して行きました。大変な作業で見切れない。捕殺しきれないが正直な所です。

対策は越冬から覚めた幼虫が孵化しブルーベリーの葉の裏に卵を産む前に忌避剤を散布しました。これが効果絶大。前年度、あれほど被害にあったイガラ虫が一斉にいなくなったのです。(忌避剤の製造は授業で説明します)
ブルーベリー園 コガネ虫
有機物を入れ土壌を改良するとその匂いに誘われコガネ虫がやって来ます。このコガネ虫も厄介な害虫です。ブルーベリー園を開園した当初はあまり見なかったのですが、年を追うごとに増え2009年あたりに大被害に遭遇しまた。上の写真が物語っていますよね。

まず葉を食べられます。光合成を促し養分を体内に送り込んでくれる大切な葉が蝕まれると次年度に悪影響を及ぼします。そして、ブルーベリーも食べられます。房の中に入り込まれるからこれが厄介。果実が中途半端に食べられ生食としてのブルーベリーの価値はなくなります。売上減の要因です。
ブルーベリー園 コガネ虫の幼虫
コガネ虫で一番厄介に思うことは、有機質が土壌に豊富な為に卵を産まれ幼虫となりブルーベリー根を食べられることです。そうすると樹が弱り生育停滞になり救えなくなります。年月を掛けて育てたブルーベリーの樹が果実を付けられなく枯れてします。数匹のコガネ虫の幼虫の為に、樹を大きくした時間が吹き飛ぶわけです。どれだけのコストが飛ぶか想像してみて下さい。

コガネ虫の害は、成虫・幼虫共に死活問題でした。コガネ虫自体は目に見えるのでまだ策は講じられます。けれども、幼虫の用に土壌内となると何処に生息しているか分からない。本当に悩みましたね。けれど現実に立ち向かわなければ問題は解決しません。立ち向かえば効果は出るものです。土壌改良のやり方を変えたのです。数年かかりましたがコガネ虫の被害は克服できたのです。
大ミノガ ブルーベリー園
写真はミノ虫。オオミノガ。チャノミガも発生しました。芽吹きが始まるのが3月下旬。そして、開花。その頃に毛虫となって現れます。そして、園内に蛾となって生息し卵を産みます。被害は葉を食べられこと。それも開花時期の大切な新しょうをです。発生すれば捕殺しかないですね。初夏は忌避剤を使って蛾を寄せ付けない。イガラ虫と同じです。

この忌避剤。イガラ虫だけかと思いきやミノムシ系にも効果が出ました。完璧になくすことは無理ですが、蜜度を抑えることには成功しました。剪定時にミノ虫を見つけては捕殺できる程度になったと言うことです。
カイガラ虫 ブルーベリー園
こちらはカイガラ虫。忌避剤では効果がでませんでしたね。休眠期、枝を黒くしてしまい樹を弱らせます。回復すればいいですが、弱った樹に翌年、悪材料が襲い掛かると枯れます。僕は農薬をかけて発生密度を減らしました。ブルーベリーの収穫後に見受けられる年もあり、カイガラ虫だけは見つけ次第捕殺が効果絶大です。
ブルーベリー園 防除
家庭菜園と違い営利栽培となると栽培本数が違います。害虫が集まる環境が園には出来上がることを認識しなくては行けません。時間をかけ育てあげた樹を害虫の被害で枯れることになれば悔しさしか残らないです。栽培本数は1本たりとも枯らすことなく育ててプロです。農薬に限っては、使用回数が決まっています。忌避剤をベースに農薬を併用で使い害虫からブルーベリーを守って下さい。