吾一ブログ

Goichi Blog

田植機
2025.02.01
園主紹介

ヤンマーGP8

水田耕作の面積が増えると親父が投資して来た農業機械では限界も見え始めます。主要3機種の再投資。田植機もヤンマーGP8に。この田植機は、ほんと感動した。感動度合いからすると現在に至り最高ランク。何がって言えば、まず、エンジン音。18馬力のヤンマーディーゼル。極太の排気音にはシビれた。そして、走破性。泥の中をグイグイ前に行くから体が疲れない。以前のクボタSPA6とは別ものと感じたよね。だがしかし、8条植えに伴い機体重量と前後バランスに難あり。だから、圃場のゆるい所ではスタックしてしまいます。何度も沈める羽目に。

沈んでも能率が上がる田植機だから使いたくなるのがGP8。

長浜農業高校を卒業して家業の農家を継いだ親父。当時でキャリア40年以上だから田植を知り尽くしています。だから、田植は良くポイントを教えてくれた。コースどりに旋回。ピット作業。田植機の構造も良く熟知していたからオプション部品の選択も丈ていた。そして、沈めた時の対処やアイディアは天才の領域に思えた。今から思うと田植ができなきゃ経営が成り立たない。それが親父の胸の内。だから必死だったと思う。
田植
圃場内は4隅とバルブと排水側が特に緩く、ハンドルがとられ機体も横滑りが起こります。滑るからっと言って横滑りさせては駄目なのです。プロは。田んぼは、アスファルト上の車の運転のようには行かないこと。真っすぐに前進しないと真っすぐには後進ができないこと。まずはこの基本をトラクターで教わり、田植機へ応用の転換として挑むのですが、苦戦したGP8の一年目となりました。

トラクターはごまかしが効きます。けれども田植機は苗を実際植え付けるので、曲げれば上の写真のように曲がって植えられます。改善したのはハンドルの持ち方を添えるだけにしたこと。そして、マーカーのポイント位置。同じ田植機でも機体が変われば操り方も変わるってことです。
田植機
この写真は親父の田植。当時の僕と違って直線が出てますよね。旋回が上手いのです。旋回時、右へ45度切ったら左も45度切らないと機体は真っすぐ向きません。そして、当時のSPAー6はブレーキの踏み具合も重要でした。腕と両足を上手く使い旋回を熟していたと想像がつきます。

主要3機種。トラクター、田植機、コンバインは田んぼの中で沈めないこと。沈めない為のコースどりを教えてくれた親父。沈みかけた時のバランスのとり方も。沈めたら機体の引き上げも実践で教えてくれた。フックに垂木、帯と道具の使い方も。だから、このGP8は親父から田植の基本を教えてもらった思い出の機体なのです。現在、田植機も進化を重ね機体も軽くなり、エンジン馬力も上がり機体バランスも良く走破性が格段に向上しています。GP8では田植が無理な圃場も難なく植えられるようになっています。驚きの進化です。

けれども、GP8で親父から学んだことが僕の今の田植のたたき台となっているのです。